ワヤン

オンラインではありましたが,生まれて初めてインドネシアはジャワ島に伝わる伝統の影絵芝居「ワヤン」を観劇させていただきました。演目は「スマントリとスコスロノ」。双子の兄弟をめぐる美しく悲しい物語。色鮮やかにきめ細かい文様がほどこされた人形たち,勇壮かつ悲哀ただよう古えの物語,ガムランを奏でる「ランバンサリ」の皆さんの表情豊かなアンサンブル,そしてダラン(人形使い,プレイング・コンダクター)を務められたローフィットさんの迫真の演技…。すっかり圧倒されてしまいました。ローフィットさんの芯の通ったしなやかな歌声,奥様のソロ,素晴らしかったです。観客を和ませるローフィットさんの幕間のひとり漫才(?)も傑作で爆笑してしまいました。「わくわく」「どきどき」「はらはら」「げらげら」,そして「しんみーり」。みんな忘れかけてた。子どもの頃のふるさとの夏祭りのような郷愁を感じます。

ガムラングループ「ランバンサリ」さんは東京芸術大学の故小泉文夫教授の指導のもとではじまった学内クラブが前身とのこと(「Lambangsari」はジャワ島にある町の名前らしい)。今後も日本語での「ワヤン」の公演をお続けになるそうです。楽しみ。今度はぜひ会場で聴かせていただきたい。…そんなわけで今晩のご飯はナシゴレンになった。笑